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レポート:TRP2024(3)レインボーステージ

2024年4月21日まで代々木公園イベント広場で東京レインボープライド(TRP)が開催されました。過去最大規模で盛り上がり、「“性”と“生”の多様性」を祝福する実りの多い豊かな祭典となりました。5回に分けてレポートをお届けします。Part3はレインボーステージです

レポート:TRP2024(3)レインボーステージ

 今年初めて、けやき並木内にお子様やご家族連れ、ユースの方々に向けたプログラムを行なう「レインボーステージ」が設置されました。そちらの様子をカケジクさんにレポートしていただきました(カケジクさんはオープンリー・レズビアンで、2000年代にゲイインディーズミュージックシーンで活躍したり、第1回関西レインボーパレードの集会や2005年のTLGPのアフターパーティで司会をしたり、池袋のユース向けHIV/エイズ情報館「ふぉー・てぃー」の職員を務めたり、女性向けのSAFER SEXのプロジェクトを立ち上げるなど、様々に活躍してきた方です)
 写真がとてもいいですよね。客席の方たちは写らないよう配慮されていますが、お子さんなどもとても生き生きと楽しんでいたそうです。
 なお、21日はプライドパレードがあったため、オープニングと最後のプログラムのみのレポートとなっていますが、ご了承ください。
 

4月20日(土)「KIDS & FAMILY DAY」

 けやき並木を渋谷方面に進んで行った中ほどに「レインボーステージ」が設置されていました。
 レインボーステージの特色は、客席が自由にレイアウトできることです。プログラムによってはステージと客席の間にお子様が安心して動けるマットを敷いたりしていました。

 11時に司会のアロムさんと、フリーアナウンサーの丸山裕理さんが登場。アロムさんはカラフルな、丸山さんはシンプルな(TRP2024Tシャツを着用されてました!)装いで登場。手話通訳の方も一緒に客席を盛り上げました。


 ステージパフォーマンスのトップバッターはマダムボンジュール・ジャンジさん。
 まずはステージのふちに腰かけて、絵本「It's Okay to Be Different」の読み聞かせ。いろんな「違ってもいいよね」をとてもわかりやすく伝えてくれる絵本です。子どもたちも一緒に「OK!」と声を出して読み進めていました。
 続いて「HUGたいそう」が始まりました。自分を、隣の人を、そして地球もハグ! 最後はみんなで列車を作ってぐるっと一周。大人も子どもも一緒に身体を動かすプログラムでした。






 続いて、「ねんドル」の岡田ひとみさんが登場。みんなで「レインボースイーツ」を作ります。粘土に絵の具を混ぜてこねて、思い思いのカラフルなドーナツを完成させました。


 次はNHK・Eテレ「ミドリーズのツバメステージ」。子ども向けSDGs番組「あおきいろ」のこどもユニット「ミドリーズ」の1期生のうち4人が登場(あつきさん、レクシーさん、りりなさん、ゆめりさん)。YOASOBIが提供した楽曲「ツバメ」と、番組のテーマソング「あおきいろ」をパフォーマンス。最後は「ツバメ」ダンスのサビの部分の振付講座を行なった後、客席の子どもたちもミドリーズと一緒にダンス。一生懸命踊っていました。


 次は体験ワークショップ「虹の羽制作」。スチロールの枠に6色のセロファンを貼って虹型の羽(ちゃんと背負えます!)の出来上がりです。


 最後のプログラムはインフルエンサートーク「LGBTQ+と家族~私たち、親になりました~」。レズビアンカップルYouTuber「エルビアンTV」のREYANさんとUさん、トランス男性でBAR「2’s CANIN(トゥーズキャビン)のオーナーのMASAKIさんが登壇。親になることについてカップルの間でどんな話し合いをしたのか、家族にはどう伝えたのか、などの経験談を語ってくれました。


 一緒に楽しめる形のプログラムが多く、子どもたちが夢中になって参加している姿がとても印象的な、レインボーステージでした。


4月21日(日)「YOUTH DAY」

 この日の司会は、LGBTエンタメサイト「やる気あり美」編集長の「OT」こと太田尚樹さんと、モデル・俳優として活躍する(『片袖の魚』に主演した)イシヅカユウさん。太田さんはカジュアルに、イシヅカさんはシックな装いで登場。和気あいあいとしたトークでイベントがスタートしました。

 最初のプログラムは、NHK「虹クロ」in東京レインボープライド。Eテレで放送中の、セクシュアリティやジェンダーや多様性について語り合う番組「虹クロ」のトークショーです。
 虹クロファミリーのパパラビーズ じんじんさん(YouTuber)とみたらし加奈さん(臨床心理士)のお2人に加え、スペシャルゲストとして昨年7月にゲイであることをカミングアウトされたAAAのメンバーでアーティストの與真司郎さんが登場。会場の歓声が本当にすごかったです!
(御三方が登場し、挨拶をして番組のVTRを見ているところでパレードのフォトセッションのほうに移動したので、トークを聞くことはできませんでした。残念!)



 この日のレインボーステージの最後のプログラムは、ユーストーク。ゲストの「午前0時のプリンセス【ぜろぷり】」を間近で観ようと、16:30スタートにも関わらず、30分以上前から会場は満席でした。さすがSNS総フォロワー数550万人超え!人気の高さが伝わってきます。
 聖秋流さん、momohahaさん、JESSICAさん、脇腹が痛い大内さんの4人が登場すると、一気に会場の熱気はヒートアップ。司会のお二人も交えたとどまるところを知らないトークで、4人とも関西人なの…?というくらいテンポのよい掛け合いで本当に楽しそうに話している姿が印象的でした。



 熱気が冷めやらぬまま、レインボーステージの全プログラムが終了。お客様ととても近い距離で(時には一緒に)楽しめるプログラムが満載の2日間でした。東京レインボープライドの新たな試み、ぜひ来年以降も続けていってほしいなと思いました。

(取材・文・写真:カケジク)

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